試験規格の運用

製品の海外生産や輸出に伴い、求められる輸送包装試験の規格は仕向地によってさまざまに異なります。日本国内の輸送包装の試験規格はJIS Z ですが、海外にはどのような試験規格があるかご存知ですか?

日本ではJIS、では海外では?

輸送包装に関連する世界各国の主な試験規格を、右の表にあげてみました。日本企業から見た主要なマーケットは、米国、欧州、中国ですから、まずはそれらの地域の規格に注目してみましょう。

欧 州
欧州主要国の規格はENに集約されています。イギリスのBS規格もドイツのDIN規格もフランスのNF規格も、EN規格とほぼ紐付けられています。

更に付け加えると、EN と ISO の間では規格の共通化が進んでいます。

米 国
米国の規格は、表に載っているだけで4つもありますが、この中で輸送包装の規格としてよく引用されるのは、ASTM と ISTA です。

ISTA は輸送包装に特化した規格であるのに対し、ASTM は輸送包装以外の幅広い分野も網羅した包括的な規格となっています。

日本での知名度はそれほど高くありませんが、どちらも米国では一般的に利用されています。規格としての歴史が古いだけでなく、時代にあわせて積極的に改訂を重ねていることから、試験内容の豊富さと一貫性に優れています。

中 国
中国の GB 規格には、欧米の主要規格を引用したり、修正したりしたものが多く含まれています。輸送包装の部分についても同様で、ほとんどの試験項目は ISO と ASTM に準じています。

海外の試験規格の円滑な運用をサポートします

海外の試験規格を運用することの難しさは、単にそれらが英語で書かれているということだけではなく、試験についての基本的な知識や経験がないと、具体的にどうすればよいのかほとんど理解できない、ということにあります。

例えば、海外の取引先から耳慣れない規格を用いて包装試験をおこなうよう要求されたことはありませんか?その規格を探し出し、ゼロから読み解くには、多くの労力が必要とされることでしょう。

そのような時は、エクサーチにご相談ください。エクサーチは、輸送包装の試験方法・試験設備・語学力を兼ね備えたエキスパートです。お客様が海外の試験規格を円滑に運用できるようサポートします。